
ベンチャー企業への就活
中小企業との違いやメリット・デメリット、ベンチャー企業への就活を成功させる方法について、わかりやすく解説。
ベンチャー企業と聞くと、「自分がやりたいことに積極的にチャレンジできる」「早いうちから、大きな仕事を任せてもらえる」「働き方が自由」等をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
こうしたイメージもあり、ベンチャー企業への就職を希望する学生が、年々増えてきています。
その一方で、ベンチャー企業は、大企業と比較すると、倒産の可能性が高い・福利厚生の面で弱いといったデメリットもあり、事前に把握せず就職をしてしまうのは避けたいもの。
そこで今回は、ベンチャー企業への就活に注目。中小企業との違いやメリット・デメリット、さらに、就活を成功させる方法について、わかりやすく解説していきます。
ベンチャー企業への就職を考えている就活生の方は、本特集を参考に、就活する際のポイントをチェックしましょう。
- STEP1中小企業とベンチャー企業の違いとは?
- STEP2ベンチャー企業のメリット・デメリット
- STEP3ベンチャー企業への就活を成功させる方法
中小企業とベンチャー企業の違いとは?
新しいサービスやビジネスを展開するイメージが強いベンチャー企業。大企業と比較すると、経営規模が小さいことから、就活生の中には、「ベンチャー企業は中小企業ではないのか?」「中小企業とベンチャー企業は何が違うのか」等、疑問を持つ学生の方も多いのではないでしょうか。
はじめに、中小企業とベンチャー企業の違いについて、見ていきましょう。
中小企業とは?
中小企業は、大企業と比較し、事業規模が小さく、従業員数も少なくなります。
中小企業基本法によると、中小企業の定義は以下の通り。業種によって定義は異なりますが、資本金額・従業員数のいずれかに該当すれば、その会社は、中小企業として扱われます。
- 製造業、建設業、運輸業、その他の業…資本金額:3億円以下 常時従業員数:300人以下
- 卸売業…資本金額:1億円以下 常時従業員数:100人以下
- 小売業…資本金額:5千万円以下 常時従業員数:100人以下
- サービス業…資本金額:5千万円以下 常時従業員数:50人以下
ベンチャー企業とは?
一方、ベンチャー企業は、中小企業のように明確な定義はありません。つまり、上記でご紹介した「中小企業の定義」の資本金額・従業員数に該当すれば、その企業は「中小企業」とも「ベンチャー企業」とも名乗ることができるのです。
では、「中小企業」と「ベンチャー企業」では、何が異なるのでしょうか?
中小企業とベンチャー企業を区別するポイントとしては、主に以下の点が挙げられ、この項目に該当する企業が、ベンチャー企業とされています。
- 中小規模で成長過程にあること
- 新しいサービスを生みだし、提供していること
また、ベンチャー企業の傾向として、起業からの期間が短く、会社のトップや、社員全体の年齢も中小企業と比較して若いことも挙げられます。
ベンチャー企業への就職を考える際は、こうした中小企業とベンチャー企業の違いや、ベンチャー企業の特徴についても、しっかり把握しておきましょう。
ベンチャー企業のメリット・デメリット
次に、ベンチャー企業のメリット・デメリットについてご紹介します。
ベンチャー企業への就職を考えている学生の方は、メリット・デメリットをしっかりと確認し、自分がベンチャー企業に向いているのかどうかをチェックしましょう。
ベンチャー企業のメリット
- 1人の裁量が大きい
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多くのベンチャー企業は規模が小さく、入社間もない新入社員でも、自分がやってみたいことを主体的に発信していけば、様々なことにチャレンジできます。大企業では、数年務めてからでないと任せてもらえないような、大きな仕事にも早いうちから取り組める点は、ベンチャー企業で働くメリットの1つ。
- 実力が評価されやすい
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社員の人数が少ないため、上司との距離が近く、入社してからの期間が短くても、実力があれば、それに見合った評価をしてもらえます。実力次第では、入社後すぐに昇給・昇格する可能性も。
- トップとの距離が近い
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人数が少なく、トップとの距離が近いため、様々な意思決定が早く進みます。また、自分の意見が反映されやすく、やってみたいことを、すぐに実現できる可能性も。経営手腕を間近で学べる点もベンチャーならではのメリット。
- 働き方の自由度が高い
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在宅やテレワークといった働き方ができるのはもちろん、ベンチャー企業の中には、従業員が始業・終業時刻を自分で決めて働くことができるフレックスタイム制を採用しているところが多数あります。自分のライフスタイルと合った働き方が選択できるのも、ベンチャー企業の大きな魅力と言えるでしょう。
- 会社に一体感がある
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大企業の場合、顔も知らない同期がたくさん…ということもありますが、ベンチャー企業の場合、人数が少なく、従業員一人一人との距離が近いため、アットホームで一体感のある職場で働くことが可能です。
ベンチャー企業のデメリット
- 経営が不安定
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大企業と比較すると、資本金が少ないため、収益が出せなければ、会社が倒産する可能性も。ベンチャー企業の採用を受ける際は、必ずその企業の資本金額や実績等を確認しておきましょう。
- 人材の確保が難しい
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多くのベンチャー企業は、知名度が低いため、採用を募集しても、なかなか人が集まらないケースがほとんどです。人材を確保しにくく、一人一人の仕事量が増えやすいという点はベンチャー企業のデメリットと言えるでしょう。その一方で、採用の選考を受ける側からすれば、ライバルが少ないというメリットも。
- 大企業と比較すると、福利厚生がやや弱い
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ベンチャー企業の場合、社員寮や各種手当といった福利厚生が、しっかりと整備されていないケースが多くあります。数あるベンチャー企業の中には、福利厚生がしっかりしたところもあるので、採用を受ける際、福利厚生についても、しっかりチェックしておくと安心です。
- 会社の雰囲気や、経営者の価値観とマッチしなければ、居心地が悪くなる
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社員数が少ないベンチャー企業の場合、会社全体の雰囲気や、社長の方針に上手くマッチできないと、会社の居心地が悪くなります。また、支社・支店がないケースも多く、合わない人がいても、別の職場に異動することができません。
良くも悪くも、会社に対する1人1人の影響力が強いので、会社説明会や面接の際に、会社の雰囲気や、そこで働く人をチェックし、自分もその一員として上手くやっていけるかどうか確認しておくことが大切です。
ベンチャー企業への就活を成功させる方法
では、ベンチャー企業への就活を成功させるには、どのような方法を取ると良いのでしょうか?ここでは、ベンチャー企業の探し方や、ベンチャー企業への就活を成功させる際に活用したいおすすめのサービスについてご紹介します。
- その 大学のキャリアセンターで求人を探す
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大学のキャリアセンターでは、ベンチャー企業から大企業まで、様々な企業の求人を幅広く取り扱っています。求人が出ている企業には、大学の卒業生が在籍しているケースも多く、大学によっては、OB・OG訪問をするための連絡先を知ることができる場合も。
また、大学のキャリアセンターでは、求人紹介だけではなく、ESの添削や、面接の練習なども行っているところが多いため、就活を行う際は、積極的に活用しましょう。 - その ベンチャー企業に特化した就活サイトに登録する
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ベンチャー企業に特化した就活サイトを利用すれば、勤務地や業種、職種など、自分の希望に合った企業を効率よく探すことができます。また、様々な業種の求人を取り扱っているため、幅広い企業について知ることも可能。
ちなみに、気になる企業について、さらに詳しく知りたい場合は、優良な中小企業やベンチャー企業の情報を、幅広く掲載している「就職四季報 優良・中堅企業版」の活用がおすすめ。
3年離職率、平均年収、有給消化率の平均など様々な情報をチェックでき、企業研究の際に役立てることも可能です。
≪ ベンチャー企業への就活におすすめのサービス ≫
- その OB・OG訪問をする
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OB・OG訪問で企業の情報を入手するのも、有効な就活の手段の一つ。ベンチャー企業は社員数が少ないため、実際にその企業で働いる人から話を聞くことで、より詳しい仕事内容や会社の雰囲気、その企業ならではの特徴などについて知ることができます。
また、ベンチャー企業は規模の小ささから、採用に関しても融通が利く場合が多く、OB・OG訪問をして気に入ってもらえると、書類審査を飛ばして面接…という可能性も。
≪ OB・OG訪問におすすめのサービス ≫
まとめ
ベンチャー企業への就活について紹介した今回の特集はいかがでしたか?
ベンチャー企業には、「倒産する可能性が、大企業と比較して高い」「人材の確保が難しい」などのデメリットがある一方、「幅広い分野での成長が見込める」「会社に一体感がある」などのメリットがあります。
新しいサービスやビジネスに携わりたい人や、新しいことへ挑戦するのが好きな人にとって、ベンチャー企業は、自分のやりたいことが実現できる、大きなやりがいを感じられる可能性が高い会社だと言えるでしょう。また、将来起業したいと考えている人にもおすすめです。
将来、ベンチャー企業で働きたいと考えている就活生の方は、本特集を参考に、ベンチャー企業への就活を成功させましょう!