就活が終わらなければ留年か浪人か

就活が終わらないなら「留年」より「浪人」?

2015年度卒の就職活動が解禁されてから早8カ月が経った。いまだ内定がでておらず、自分の進路について不安を募らせている人もいれば、内定はあるが結果に納得できていない人もいるかもしれない。読売新聞が実施した調査によると、2014年春、卒業年次で留年した学生は前年より3,445人増えて102,810人に上り、全国の卒業年次生のうち6人に1人が留年した計算となる。同調査では留年した学生が増えた理由として、単位が十分に取得できていても「望まない会社に入るくらいなら、留年して再チャレンジを狙う」という、意図的に留年を選ぶ学生が増加したことを指摘している。

一方、マイナビが大学生の保護者を対象にした調査では意外な結果が出た。調査によると自分の子どもが卒業までに内定を取れなかった場合、留年し、在学中のまま就職活動を続ける「就職留年」に賛成の保護者は4割弱。対して、卒業して就職活動に専念する「就職浪人」に賛成の保護者は7割弱にまで及んだ。親世代と就活生ともに「就活を成功させたい」「就活に成功してほしい」という思いは共通しているはずだが、就職活動に対する認識には大きな差ができているようだ。   

では、就職浪人と就職留年では、いったいどちらを選択するべきなのだろうか。

就職浪人 [ 費用面 ]
学費がかからない
[ 採用面 ]
新卒採用の枠で既卒者の募集を受け付けているのは約5~6割
就職留年 [ 費用面 ]
学費がかかる
国立大…平均535,800円
私立大文系…平均902,497円
私立大理系…平均1,230,448円

(大学によっては留年で学費が減額されるところもある)
[ 採用面 ]
新卒採用の枠に応募できる

これらを考慮すると、採用枠の多さを重視するなら就職留年、費用の負担を重視するなら就職浪人を選択したほうが有利であることがわかる。しかし、双方にメリットとデメリットがあり、どちらが正しいのか、判断することは難しい。

                                         

保護者側としては、子供にはいい企業に入社してほしいが、更に一年分高い学費を払う負担を考えると、留年よりも浪人して就職活動を続けてほしいという気持ちがあるのだろう。
一方で、大学在学中よりも不利になった状況の中、内定が取れるのか不安に思い、留年という決断を下す就活生がいることも事実だ。

こういった親子間での就活のギャップを解消する方法はあるのだろうか。

まず就活生は、一度の就活で人生の全てが決まると思わないこと。
就活生の一部は、大企業や憧れている企業から内定をもらえないことを、まるで取り返しのつかない大失敗だと考えている節がある。新卒で大企業や待遇の良い会社に入れなかったことは必ずしも失敗ではなく、第一希望の企業ではなかったとしても、入社して何年かは経験を積んだ後で転職することもできる。キャリアプランは幅広く用意されていると意識しよう。

保護者側は、就職浪人を促すよりも、子供が選んだ企業ならば応援するという姿勢を持つことが重要になる。
「大手に入ってほしい」という保護者側の親心も、就活生にプレッシャーを与える一つの要因。自分の子どもがどのような選択をしても見守る姿勢が就活生の負担を減らし、就職活動の成功につながるだろう。

厚生労働省が7月29日発表した6月の有効求人倍率は、前月比の1.10倍と、19カ月連続で改善したが、求人が増えたのは中小企業がほとんど。いまだ大手企業の少ない椅子を大勢で取り合うといった状況は続いている。就職活動を成功させるためには就活生と保護者が理解し合い、ともに乗り越えてゆく姿勢を持つことが必要だ。