
新入社員の転職事情
会社を辞めたい新入社員に、転職のステップを伝授
「新入社員だけど、会社を辞めたい・・・」転職を考える新入社員が増加中
新入社員の時期は、仕事が上手く行かなかったり、上司から叱られ落ち込むことも多く、どうしても「辞めたい」という気持ちが出てくるものです。
2013年10月に発表された厚生労働省の調査結果(※)では、2010年に大学を卒業した人の3年以内の離職率は31%。そのうち1年以内に離職した人の割合が12.5%と最も高く、2010年に就職した人の10人に1人以上が1年以内に離職していることを示しています。
自分の人生が良い方向に進むのであれば、短期間で離職する事が悪いという訳ではありません。一方で、会社を辞めるという決断は自分の今後のキャリアに関わってくるため、安易に判断すると同じ失敗を繰り返してしまう可能性もあります。「会社を辞めたい」と思ったら、もう一度自分のキャリアをしっかり考える事が何より大切です。
本特集では自分の気持ちと向き合い、今後のキャリアを考えた上で新入社員が会社を辞め、転職するまでの流れをわかりやすく解説します。
(※) 厚生労働省 新規学卒者の離職状況(2013年10月発表) 参照
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新入社員の転職ステップ
- STEP1会社を辞めたいと思ったら、まず「がんばる期限」を決めよう
- STEP2新入社員の転職 メリットとデメリット
- STEP3転職プランを立てる
- STEP4転職求人・第二新卒の求人に強い転職エージェントを活用しよう
STEP1
会社を辞めたいと思ったら、まず「がんばる期限」を決めよう
基本的に、新入社員の間に安易な気持ちで会社を辞めてしまうのはおすすめできません。
社会に出て働くという事は、学生時代と比較すると劇的な環境の変化であり、どんな会社で働いていても多かれ少なかれ不満があるもの。「自分の意見が通らない」「上司が厳しい」「部署(仕事)が希望の内容ではない」等、多少の不満で会社を辞めていたら、転職した先でも同じような不満に直面した際、また転職をしなければいけなくなります。
身体を壊すほど労働時間が長い、人を人として扱わない会社である場合は別として、ちょっとした不満で辞めるのは、転職市場での自分自身の価値を考えた場合にも、大きなリスクがあります。
どうしても転職したいという場合は、次の会社では同じ失敗を繰り返さないよう、会社選びをしっかり行い、次の会社では長く勤務するという姿勢(覚悟)が何より大切です。
特に「今の仕事が向いていないから辞めたい」「上司に毎日叱られるのが辛いので辞めたい」と思っている人は、一度冷静になって気持ちを落ち着けるために、「ここまでがんばっても状況が良くならなかったら転職する」という期限を自分の中で設定しましょう。大変な状況に直面していたとしても、その日までの辛抱だと考えれば気持ちが楽になりますし、仕事に取り組んでいる間に、事態が好転する可能性も大いにあります。
いつまでがんばるかという期限は人によって異なりますが、転職求人が増加する時期(9月~10月、3月~4月)を視野に入れ、期限を設定するのも良いでしょう(詳しい採用枠についてはStep2で解説)。事前に転職エージェントなどの無料転職支援サービスを利用して、情報収集を行うのも有効な手段です。
一方で身体に変調をきたすなど、明らかに今の会社の労働環境が自分に合っていない場合は、できるだけ早めに転職活動をはじめましょう。一番大切なのは自分の身体です。
転職求人が活発になる時期があるのは事実ですが、最近では多くの企業が通年で採用活動を行っています。企業研究をしっかり行い、転職理由と自分がやりたいことを明確にできれば、時期を問わず内定を獲得できるはずです。
まとめ
- 辞めたい人は、「がんばる期限」を明確に設定して仕事に取り組む
- 大切なのは健康。自分の身体に変調をきたす場合はすぐに転職活動を
STEP2
新入社員の転職 メリットとデメリット
新卒入社から数年での転職は、「根気がない」「また嫌な事があったらすぐに辞めるのではないか?」等、企業側が不安を抱きやすい点が最大のデメリットです。一方で、転職理由を明確にできれば、教育を受け、最低限のマナーを身に付けた人材として、企業から高く評価されるケースも珍しくありません。特に第二新卒の人材は、新人時代の高い研修費用を負担せず、最低限の力を身に付けた人材として、転職マーケットの中で評価が高まっています。
また、新卒入社から数年で転職するもう1つのメリットとして、この時期の転職は「中途採用枠」と「第二新卒枠」の2つに応募できる点が挙げられます。「新卒枠」に応募できるか、基準は会社によって異なりますが、第二新卒を採用対象としている会社のうち40%が新卒枠で採用しているという調査結果(※)もあり、転職を成功させるためには、第二新卒での採用枠に関しても積極的に情報を集める必要があるでしょう。
ちなみに、どちらの採用枠で採用されても、新卒で入社した社員と昇進・昇格で差が出ることはほとんどありません。
(※) 独立行政法人労働政策研究・研修機構 第二新卒者の採用実態調査(2005年発表)より
新入社員の転職
○ メリット |
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× デメリット |
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STEP3
転職プランを立てる
転職に踏み切る前に、まずは転職のスケジュールを立てましょう。
転職には退職した後転職活動に専念する方法と、在職したまま転職活動を行い、転職先が決まった段階で退職の日取りを決める方法の2種類が存在します。
上記どちらの方法にもメリットデメリットはありますが、会社を辞める理由が身体を壊している等、急を要するものでない場合は、在職したまま転職活動を行う方法がおすすめです。
転職活動は根気がいる作業であり、希望の求人を見つけるのは決して簡単ではありません。辞めた後、仕事が決まらず焦る事がないよう、在職したまま転職活動を行う方法が選択肢としてはベストです。
一方で転職先が決まったらできるだけ早めに在職している企業に報告しましょう。企業側から引き留められるケースもありますが、転職の意志が固まっている場合は、しっかりその意思を伝える事が大切です。
また一般的には退職の1カ月前に企業側に意志を伝えるのが最低限のマナーです。最後までしっかり仕事(引継ぎ)を行い、できる限り円満な退社を心がけましょう。
転職活動の2つの選択肢
在職中に転職活動 オススメ | |
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○ メリット |
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× デメリット |
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退職してから転職活動 | |
○ メリット |
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× デメリット |
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STEP4
転職求人・第二新卒の求人に強い転職サイト・転職エージェントを活用しよう
実際に転職活動を行う際は、第二新卒の求人に強い転職サイト・転職エージェントの活用が欠かせません。ただ、転職サイトは知っているが、転職エージェントについてはどんなサービスか想像できないという人も多いのではないでしょうか。
転職エージェントとは、多くの転職者が利用する無料の転職支援サービスで、一般には公開されていない非公開求人を、利用者の要望・スキルに合わせて紹介しています。また、新入社員での転職活動は、様々な不安や疑問がつきまとうものですが、転職エージェントでは担当カウンセラーに、転職の進め方や自分の希望にあった業界・職種、職務経歴書の書き方などを直接相談することが可能。最近では新入社員の転職希望者(第二新卒)を専門とする転職エージェントも登場しており、20代の転職に精通したカウンセラーに相談できる点も大きな魅力です。
転職サイトと同じく利用料は無料なので、新入社員で転職を考えている人は、転職サイトと転職エージェントを並行して利用し、転職活動をスタートすると良いでしょう。
転職求人・第二新卒の求人に強い転職サイト・転職エージェント
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人材グループリクルートが運営する大手転職サイト。第二新卒の支援にも力を入れており、第二新卒向け求人数は常時2,500件以上掲載。特集ページでは「第二新卒を採用する理由ベスト5」「第二新卒のための「初めて書く職務経歴書」など、新入社員の転職に役立つコンテンツも掲載しており、転職の際にはぜひ利用したいサービスだろう。 |
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